柏市に咲く花 - 春 -
関東地方は群馬県、栃木県の北部の山沿いを除いて、降雪は少ない。したがって春の訪れも早く、2月には梅の花、3月には桜の花を見る事ができる。このブログでは春の期間をを3月、4月、5月として、その時期に咲く花を載せている。多くの小さな花を咲かせる野草が雑草という一括りにされ、一般的に名前を知られる事は珍しいが、それぞれが名前を持っているし、よく目を凝らしてみるといずれも可愛らしい花である。ただ日本の植物の名前は品格を疑うものが少なくなく、特に雑草にはひどい名付けをしているものが多いと感じられる。名前は人間の世界観の中だけのものであり、それと関係なく実際の雑草の花々は可憐に野に咲いている。
柏市北部郊外では河川の堤防や田んぼの畦道などにさまざまな種類の草木が生えていて、花咲く春から秋にかけて我々の目を楽しませてくれる。
この投稿では草花に加えて数種の樹木の花も加えて載せた。花を咲かせる樹木は堤防の林の中などに生育している。
耕作地では3月から水田の準備が始まる |
関東地方では3月中旬頃から咲き始めるソメイヨシノ
3月の初旬から野原を彩るナノハナ |
注: 草木の名前は、カタカナ、ローマ字、英語名又は学術名の順で表記してあります
* Plant's name is described in order of Japanese name (Kana), description of Roman alphabet, and English name
(or Scientific name).
サクラ, Sakura, Cherry Blossom
サクラはサクラ属の落葉紅葉樹の総称。野生種としてはヤマザクラやオオシマザクラなどがある。日本で最も知られていて親しまれているのが、オオシマザクラとエドヒガンをかけあわせた栽培品種のソメイヨシノだ。関東地方の花期は3月中旬から4月上旬にかけて。枝いっぱいに咲くサクラの花は見事である。
ソメイヨシノ |
ハルジオン, Harujion, Philadelphia Fleabane
ハルジオンは北アメリカから観賞用として移入された。道端や野原など至る所で見つける事ができる。農作物などに悪影響をもたらすため要注意外来生物に指定されているが、元々は人間がもたらしたことだ。広範囲に繁殖しているため今ではどうしようもない。
ハルジオン |
アマナ, Amana, Amana Edulis
アマナは4月上旬に可憐な花をつける。日当たりのいい野原に群生している。ここ柏市郊外では利根川第二堤防の斜面の一区域に群落が見られる。花は可憐だが華やかさはなく、草たけも低いためあまり目立たない。しかも花が終わると他の草影に姿を消してしまう。このことから”春の一年草”と呼ばれることがあるが球根を持つ多年草である。
アマナ |
アメリカフウロ, Amerikafuuro, Carolina Geranium
アメリカフウロは北アメリカから移入された一年草。花は5mmほど、淡紅色で目立たないがよく見ると可愛らしい。道端でよく見られる。
アメリカフウロ |
ミドリハコベ, Midorihakobe, Green Chickweed
ミドリハコベは3月の早い時期から小さな花を咲かせる。背丈が低く小さな葉と相まって目立つことはない。花は6mmほど。薬草や食用として利用される。
ミドリハコベ |
コハコベ, Kohakobe, Common Chickweed
コハコベもまた3月初旬頃から花を咲かせる。春の七草として食用に利用される。茎が茶色っぽいのが特徴。空き地や草地のどこでも見つける事ができる。
コハコベ |
ウシハコベ, Ushihakobe, Giant Chickweed
ウシハコベは他のハコベの仲間に比べて大型である。茎は50cmにもなる。柏市郊外では道端の草むらに群生している。花の大きさは10mm前後である。
ウシハコベ |
オランダミミナグサ, Orandamiminagusa, Sticky Chickweed
オランダミミナグサはヨーロッパから移入された。一年草であるが草地、庭、道端など至る所に生えている。はびこる雑草と嫌われているが小さな花をよく見ると可愛らしい。
オランダミミナグサ |
ノミノツヅリ, Nominotsuzuri, Thyme-leaved Sandwort
ノミノツヅリは道端の草むらに生育している。小さくか弱い茎や葉であるため目立たない。花の大きさは4mmと小さく可愛らしい。
ノミノツヅリ |
ナズナ, Nazuna, Shepherd’s Purse
ナズナは田畑、道端や野原など至る所に生える。薬草や食用として利用される。春の七草の一つである。
ナズナ |
タネツケバナ, Tanatsukebana, Bitter Cress
タネツケバナは田んぼの畦道など湿ったところに生える。5mmの大きさの花を茎の先端に多数つける。一つ一つの花をよく見ると可愛らしい。
タネツケバナ |
オヤブジラミ, Oyabujirami, Torilis Scabra DC.
オヤブジラミも道端の草むらでよく見る雑草だ。草丈は30cm以上になるが、花は小さく目立たない。
オヤブジラミ |
ヒメウズ, Himeuzu, Semiaquilegia Adoxoides
ヒメウズの花は5mmほどで下向きに花が咲き目立たない。土手の斜面など日当たりのいい場所に生育する。塊根に有毒物質を含んでいる。
ヒメウズ |
カナビキソウ, Kanabikiso, Thesium Chinense
カナビキゾウはナデシコやシバなどに寄生する半寄生植物である。2mmくらいの小さな花をつける。日当たりの良い田畑や草地などに生育する。
カナビキソウ |
オランダガラシ, Orandagarashi, Watercress
オランダガラシはヨーロッパから移入された。綺麗で冷たい水辺や水中に生える。 薬や食用に利用される。高温に弱いため水温が高い所では夏に姿を消してしまう。その点湧き水は16°c位で一定でそんな環境では年中クレソンは育つが、最もよく生育するのは3月から4月にかけて、花は5月頃に咲かせる。
オランダガラシ |
スノーフレイク, Sunofureiku, Summer Snowflake
スノーフレイクはヨーロッパから移入された。園芸種であるが柏市郊外では野生化し日当たりの良い土手の斜面に群生している。
スノーフレイク |
シロツメクサ, Shirotsumekusa, White Clover
シロツメクサはヨーロッパから牧草として移入された。空き地や田畑の周りなど至る所に群生している。飼料、緑肥や薬用として利用される。子供の頃には花を束にして髪飾りなどを作って遊んだ。クローバーを摘んだ時の草の匂いは今でも記憶に残っている。
シロツメクサ |
バイモ, Baimo, Fritillaria Verticillata var. Thunbergii
中国原産の多年草。アルカロイドを含んでおり薬に利用される。ユリ科で花は下向きに咲く。花は緑がかった白っぽい色をしている。
バイモ |
ドクダミ, Dokudami, Fish herb
ドクダミは湿った日陰に群生する。独特の匂いがあるが嫌な匂いではない。花は白く緑色の葉との対比で鮮やかに見える。薬や食用に利用される。庭に繁茂すると地下茎で伸びていくので根絶するのが難しい。
ドクダミ |
スイカズラ, Suikazura, Japanese Honeysuckle
スイカズラは蔓性の木本。花は甘い蜜を持ち香りも良い。冬でも緑色の葉が残り、この柏市郊外では4月に花が咲き始める。薬や食用に利用される。
スイカズラ |
カラスビシャク, Karasubisyaku, Crowdipper
カラスビシャクは田んぼの畦道などに生育し仏法苑に包まれた花序をつける。この花の形は我々には少し異様に見えるが小型であるため可愛らしくもある。根茎を薬に利用する。
カラスビシャク |
スミレ, Sumire, Violet
柏市郊外ではさまざまな種類のスミレを見る事ができる。しかし花の色、形や葉の形が異なっていて種類を同定することはなかなか難しい。スミレは土手の斜面、草むらや道端などに普通に見られる。3月初め頃には咲き始めるので、容易に見つける事ができる。
タチツボスミレ, Tachitsubo-sumire, Viola Grypoceras
タチツボスミレは庭や草むらの半日陰の場所によく見られるスミレである。10cmほどの花茎の先に薄い青色の3cmくらいの花をつける。花は3月の初め頃から咲き始める。
群生するタチツボスミレ |
ノジスミレ, Noji-sumire, Viola Yedoensis
ノジスミレは日当たりの良い道端や草地に生えている。花は2cmほどで紫色をしている。草丈は6cmくらいで葉の細長い形状が特徴。
ノジスミレ |
マルバスミレ, Maruba-sumire, Viola Keiskei
マルバスミレは半日陰の土手の斜面などに群生する。花は白く2cmほどの大きさ。
マルバスミレ |
アリアケスミレ, Ariake-sumire, Viola Betonicifolia var. Albescens
アリアケスミレは日当たりの良い湿地などに生育する。花は白く2.5cmほど。柏市郊外では環境条件が揃っていないためか珍しい種だ。このアリアケスミレは住宅地の調整池で葦などの葉が伸びる前の時期に見つけた。
アリアケスミレ |
アメリカスミレサイシン, Amerikasumiresaishin, Common Blue Violet
アメリカスミレサイシンは北アメリカから園芸用で移入された。庭などに群生する。花は紫色、白や斑入りのものなどがあり、花の大きさは3cmで在来種のスミレより少し大きい感じがする。食卓の飾りなどに利用される。
白花 |
ノビル, Nobiru, Long-stamen Chive
ノビルは日当たりの良い土手の斜面や道端に生えている。花は4mmほどの大きさで花茎の先端に集合して咲く。薄紫色の条が入った可憐な花である。この花の咲いている箇所にムカゴを作って繁殖する。地下の鱗茎は食用となり春先に採取する。薬にも利用される。
ノビル |
フデリンドウ, Fuderindo, Gentiana Zolingeri
フデリンドウは5cm程度の小さな草たけの越年草である。日当たりの良い草地に生育する。花は2cmほどの鐘型で、薄い青色をしている。柏市郊外では堤防の上の限られた区域に生育している。
フデリンドウ |
サクラソウ, Sakuraso, Primrose
サクラソウは湿地の草原に生育する。環境省のレッドリストでは準絶滅危惧に指定され野生での絶滅の危険性が高まっている。花は2cmほどで薄紅色のかわいい花である。数多くの株が花開くと芳香が辺りを漂う。
サクラソウ |
アケビ, Akebi, Chocolate Vine
アケビはつる性の植物で背丈の低い木々の藪などに生える。春に可愛らしい薄い赤褐色の雌雄で異なる花をつける。果実は食用として茎は薬として用いられる。アケビ科にはミツバアケビ、ゴヨウアケビなどがあるが柏市郊外ではゴヨウアケビが多い。
ゴヨウアケビの花 |
ゴヨウアケビの実 |
ハナダイコン, Hanadaikon, Dame’s Rocket
ハナダイコンは中国から観賞用として移入された。草たけは70cmほど。主に日当たりの良い道端などに生えている。
ハナダイコン |
ヤハズエンドウ, Yahazuendo, Narrow-leaved Vetch
ヤハズエンドウは道端や草地などに生えている。この種はカラスノエンドウとも呼ばれている。このように日本語名を複数持っている草花は他にもたくさんあって我々を惑わせるが、博識ある植物愛好家にとっては説明の種に尽きることはない。
ヤハズエンドウ |
ムラサキサギゴケ, Murasakisagigoke, Mazus Miquelii
ムラサキサギゴケは湿った土地に生育する。柏市郊外では調整池の周りの草地で群生している。草たけは10cmくらいと小ぶりで花がよく目立つ。
ムラサキサギゴケ |
オオイヌノフグリ, Ooinunofuguri, Bird-eye Speedwell
オオイヌノフグリはヨーロッパから移入された。関東地方では、冬から春にかけて小さな青い色の花をつける。もちろん春の時期の方が花の数は多く輝いている。
オオイヌノフグリ |
フラサバソウ, Furasabaso, Ivy-leaved Speedwell
フラサバソウは道端などに生える。ヨーロッパ原産の外来種。3mm程度の小さな青い花をつける。花などの様子からオオイヌノフグリと間違えやすいが、花が小さいし葉の形も異なる。
フラサバソウ |
ハナイバナ, Hanaibana, Bothriospermum Tenellum
ハナイバナは道端や空き地でよく見られる。花は2mm程度で小さいがその青色と形が可愛らしい。小さすぎてその愛らしい特徴を見つけ出すことは難しい。
ハナイバナ |
ヒメオドリコソウ, Himeodorikoso, Red Dead-nettle
ヒメオドリコソウはヨーロッパから移入された。道端や空き地でよく見られる。花は葉影から顔を出していて目立たない。ホトケノザの群れと隣り合わせで群生することが多い。
ヒメオドリコソウ |
ムラサキケマン, Murasakikeman, Corydalis Incisa
ムラサキケマンは2月頃から成長を始める。ギザギザの葉は次第に領域を広げ1株で30cmほどの広さを占有するようになる。3月下旬頃赤紫色の花を咲かせる。この草はプロトピンという毒を持っている。庭に春先一番に出てきて他の園芸種の植物の成長を阻害するため嫌われる存在だ。
ムラサキケマン |
ホトケノザ, Hotokenoza, Common Henbit
ホトケノザは道端や開けた草地などに群生する。寒さに強く花の開花は3月だが、日当たりの良いところでは冬でも少しの花を咲かせる。
ホトケノザ |
カキドウシ, Kakidoushi, Alehoof
カキドウシは日当たりの良い草地や土手などに生育している。蔓性で多年草。食用としてまた薬にも用いられる。
カキドウシ |
ニワゼキショウ, Niwazekisyo, Annual Blue Eyed Grass
ニワゼキショウは日当たりの良い草地に生える。北アメリカから観賞用として移入された。花は1cmほどで赤紫と白色のものがある。柏市郊外では4月初旬頃から咲き出す。
ニワゼキショウ 赤花 |
ニワゼキショウ 白花 |
レンゲソウ, Rengeso, Chinees Milk Vetch
レンゲソウは日当たりの良い草地や田んぼの畦道に生える。緑肥として利用している田んぼでは一面にレンゲソウが群生している。柏市郊外では4月の初め頃から薄紫色の花を咲かせる。
レンゲソウ |
耕起前の田んぼのレンゲソウ |
タツナミソウ, Tatsunamiso, Scutellaria Indica
タツナミソウは日当たりの良い土手の斜面などに生育している。花は紫色で園芸種の中に白色のものがある。4月に咲き始める。
タツナミソウ |
ハナヤエムグラ, Hanayaemugura, Sherardia
ハナヤエムグラはヨーロッパから移入された。花は3mmほどの薄紅色で目立たない。柏市郊外では堤防の土手の斜面に小さな群落を作っていた。
ハナヤエムグラ |
ノヂシャ, Nojisya, Lamb’s Lettuce
ノヂシャはヨーロッパから移入された。花茎の先端に薄青色の小さな花をたくさんつける。食用や薬に利用される。チシャはレタスなどの野菜を意味するらしい。だからカナ使いはノヂシャ。
ノヂシャ |
ヤセウツボ, Yaseutsubo, Common Broomrape
ヤセウツボはヨーロッパから移入された。葉緑素を持たないため草全体が褐色となっている。シロツメクサなどに寄生する。柏市郊外では土手の斜面に生えている。あたりにはアカツメクサなどが生育していた。
ヤセウツボ |
ムラサキスズメノオゴケ, Murasakisuzumenoogoke, Vincetoxicum x Purpurascens
ムラサキスズメノオゴケは日当たりの良い草地に生える。花は6mmほどで暗紫色をしている。自生している堤防の斜面に咲いた花にはハエが寄って来ていたことから、それなりの匂いがするのではと想像してしまう。
ムラサキスズメノオゴケ |
ユウゲショウ, Yugesyo, Rose Evening Primrose
ユウゲショウはアメリカから観賞用に移入された。道端などに群生している。柏市郊外では4月初めから咲き始める。花は1cmほどで薄紅色。
ユウゲショウ |
アカツメクサ, Akatsumekusa, Red Clover
アカツメクサはヨーロッパから牧草用として移入された。飼料、緑肥や薬として利用される。日当たりの良い道端や草地に群生する。
アカツメクサ |
タマザキクサフジ, Tamazakikusafuji, Purple Crown Vetch
タマザキクサフジはヨーロッパから牧草用として移入された。茎は1m前後で匍匐して伸びる。
タマザキクサフジ |
ノアザミ, Noazami, Japanese Thistle
ノアザミは日当たりの良い野原や土手の斜面などに生える。食用や薬として利用される。
柏市郊外では4月初め頃から咲き始める。
ノアザミ |
キツネアザミ, KItsuneazami, Hemisteptia Lyrata Bunge
キツネアザミは日当たりの良い道端や草地に生える。草たけは70cmほどでアザミより背が高い。薬として利用される。
キツネアザミ |
ナガミヒナゲシ, Nagamihinageshi, Long-headed Poppy
ナガミヒナゲシはヨーロッパから移入された。道端によく見られる。ケシの仲間だがアヘン成分を含んでいないとされ法律の規制の対象にはなっていないが、アルカロイドの有害物質は含んでいる。
ナガミヒナゲシ |
コヒルガオ, Kohirugao, Calystegia Hederacea
コヒルガオは日当たりの良い道端や草地に生育する蔓性の植物。花は3cmほどで淡紅色をしている。地下茎で繁殖する。
コヒルガオ |
クサボケ, Kusaboke, Japanese Quince
クサボケは日当たりの良い土手の斜面や野原に生える。堤防の土手は定期的に草を刈られるがそれに耐え毎年春に朱色の花を咲かせる。果実は薬として利用される。
クサボケ |
クサボケの実 |
キキョウソウ, Kikyoso, Common Venus’ Looking-glass
キキョウソウは北アメリカから観賞用として移入された。日当たりの良い道端などに生える。草丈は30cmくらいで5月頃茎の葉の脇に蕾をつけ、紫色の花を茎の下から上に咲かせる。
キキョウソウ |
ヘビイチゴ, Hebiichigo, Potentilla Hebiichigo
ヘビイチゴは湿った野原に生育する。花は1.5cmほどで黄色。子供の頃赤い実は毒を持っていると言われ、ドクイチゴとも呼んでいた。実際には毒はなく人体に害はないという。薬としても利用される。
ヘビイチゴ |
ヘビイチゴの実 |
ヤブヘビイチゴ, Yabu-hebiichigo, Indian Strawberry
ヤブヘビイチゴは東アジア原産で園芸植物として移入された。半日陰の湿った草地に生育する。ヘビイチゴに似ているがヘビイチゴに比べて三葉の葉の先端が尖っている。
ヤブヘビイチゴ |
オヘビイチゴ, Ohebiichigo, Potentilla Anemonifolia
オヘビイチゴは田んぼの畦や草地などの湿った場所に生える。ヘビイチゴより大型で葉は五葉。
オヘビイチゴ |
イワニガナ, Iwanigana, Ixeris Stolonifera
イワニガナは日当たりのよい草地に群生する。4月に2cmほどの黄色い花を咲かせる。
イワニガナ |
ブタナ, Butana, Catsear
ブタナはヨーロッパから移入された多年草。花茎が30cm以上伸び先端に3cmほどの花をつける。日当たりのよい草地や道端に群生する。ヨーロッパでは食用にしているという。
ブタナ |
ニガナ, Nigana, Ixeris Dentana
ニガナは日当たりのよい草地に生える。1.5cmほどの黄色い花は少しか弱く見えるが、群生してまとまって咲くと存在感がある。
ニガナ |
オニタビラコ, Oniabirako, Oriental False Hawksbeard
オニタビラコは日陰の道端などに生える。街中でもごく普通に見られる草花だが、名前を知っている人はそう多くはない。8mmほどの黄色い花を4月から咲かせる。
オニタビラコ |
キバナツノウマゴヤシ, Kibanatsunoumagoyashi, Ornithopus Compressus
キバナツノウマゴヤシはヨーロッパから移入された。日当たりのよい草地に生える。マメ科の一年草で黄色い6mmほどの花を4月につける。柏市郊外では土手の上の草地に群生している。
キバナツノウマゴヤシ |
ノゲシ, Nogeshi, Common Snow-thistle
ノゲシはヨーロッパから移入された。道端などに生える。草丈は50cm以上になる。2cmほどの黄色い花を3月頃から咲かせる。
ノゲシ |
ノボロギク, Noborogiku, Common Groundsel
ノボロギクはヨーロッパから移入された。道端や空き地などに生える。黄色の筒状の花をつける。咲くという印象がないので、いつも蕾のままでいるという感じだ。寒さに強いらしく柏市郊外では冬でも花をつけている。
ノボロギク |
タンポポ, Tanpopo, Dandelion
タンポポは日当たりのよい土手や道端に群生する。どこにでも生育するので一般によく知られる草花である。柏市郊外では2月頃から咲き始める。タンポポには在来種のニホンタンポポと外来種のセイヨウタンポポがある。食用や薬として利用される。
タンポポ |
シロバナタンポポ, Shirobana-tanpopo, White-flowering Dandelion
シロバナタンポポは日本固有種である。草丈は30cmまで伸び花茎も長く見た目がすっきりしている。4月頃4cmほどの白い花を咲かせる。
シロバナタンポポ |
ウマノアシガタ, Umanoashigata, Japanese Buttercup
ウマノアシガタは日当たりのよい草地に群生する。1.5cmほどの大きさの黄色い花を4月初め頃咲かせる。花は日に当ると光って見える。この草もキンポウゲの仲間で有毒植物である。
ウマノアシガタ |
堤防に群生するウマノアシガタ |
キツネノボタン, Kitsunenobotan, Ranunculus Silerifolius
キツネノボタンは田んぼなど湿ったところに生える。5月頃1cmほどの黄色い花を咲かせる。この草はキンポウゲの仲間でラヌンクリンという毒性を持つ成分を含んでいる。
キツネノボタン |
タガラシ, Tagarashi, Celery-leaved Buttercup
タガラシは田んぼなど湿ったところに生える。農家にとっては有害な植物である。プロトアネモニンという毒を含んでいる。
タガラシ |
スカシタゴボウ, Sukashitagobo, Bog Yellow cress
スカシタゴボウは田んぼの畦道などに生える。3mm程度の黄色い花を花茎の先端に多数咲かせる。
スカシタゴボウ |
ハハコグサ, 母子草, Hahakogusa, Jersey Cudweed
ハハコグサは日当たりの良い畑地、道端などに生える。4月頃3mmほどの黄色い花を花茎の先端に多数つける。春の七草の一つ。薬としても利用されている。
ハハコグサ |
コメツブツメクサ, Kometsubutsumekusa, Suckling Clover
コメツブツメクサは道端や野原に生える。ヨーロッパから移入された。花は7mmほどの黄色で、花がない時期には茎が横に延びるため他の草に紛れて見つけるのが難しい。
コメツブツメクサ |
トウダイグサ, Toudaigusa, Sun Spurge
トウダイグサは日当たりが良い草地に生える。花は5mmほど、4月に黄色で苞に包まれた花が、花茎の先に放射状にまとまって咲く。茎は20cm程度に伸びてその先に花をつけるので、春先の草地では目立った存在である。有毒植物である。
トウダイグサ |
キリンソウ, Kirinso, Phedimus Aizoon
キリンソウは日当たりの良い草地に生える。5月に花茎の先端にまとまった1cmほどの黄色い花をつける。
キリンソウ |
コモチマンネングサ, Komochimannengusa, Sedium Bulbiferum
コモチマンネングサは日当たりの良い道端や草地などに生える。多肉植物で茎は這うように伸びてあまり立ち上がらない。15mmほどの黄色い花を5月頃つける。
コモチマンネングサ |
クサノオウ, Kusanoo, Greater Celandine
クサノオウは明るい林縁に生える。2cmほどの黄色い花を5月につける。アルカロイドを含み有毒であるが薬として利用される。
クサノオウ |
エゴノキ, Egonoki, Japanese Snowbell
エゴノキは高さ10mほどの大木になる。柏市郊外では4月終わり頃に白い小さな花を多数つける。花には芳香があり可愛らしいが、果実にはエゴサポニンという有毒物質を含んでいる。柏市郊外では堤防の雑木林の中に自生していた。
エゴノキ |
ニシキウツギ, Nishikiutsugi, Weigela Decora
ニシキウツギは落葉広葉樹の低木。5月に白い花を咲かせ、次第にそれが紅色に変化する。白と紅色の花が混ざって美しい。柏市郊外では水辺の公園に生えていたが、人の手によって植えられたのか、自生しているのか不明である。
ニシキウツギ |
ミズキ, Mizuki, Giant Dogwood
ミズキは落葉広葉樹で高さが10m以上になる。柏市郊外では土手の林の中に自生している。5月に白の小さな花を多数つける。木はコケシなど木工芸品の材料になる。
ミズキ |
ニセアカシア, Niseakasia, Locust Tree
ニセアカシアは北アメリカから移入された。標準名はハリエンジュというらしいがニセアカシアのほうが一般的だ。柏市郊外では公園に植樹されたが、繁殖力が強く今では野生化している。この植物を移入しておきながら、今では生態学会が侵略的外来種として指定している。5月頃房状の白い花を咲かせる。芳香がありこの木の周辺はとても良い香りに包まれる。5月の爽やかな季節にふさわしい花だ。
ニセアカシア |
ノバラ, Nobara, Japanese Rose
ノバラは林縁や野原に生える。蔓性で落葉低木。枝の先に2.5cmほどの白い花を5月頃に咲かせる。果実は食用や薬に利用される。
ノバラ |
ヤマボウシ, Yamaboshi, Kousa Dogwood
ヤマボウシは落葉広葉樹で林の中に生える。柏市郊外では5月に白色の花をつける。ここでは住宅地の斜面に生えていたが、自生なのか植えられたものか不明である。果実は食用になる。
ヤマボウシ |
追記
花のつくり
花弁:萼の内側にある花びら。一般的に色がついているものが多い。
がく:花の一番外側にある。蕾の状態では花全体を保護する役割を果たす。
花托(カタク):花柄の先端で花びら·おしべ·めしべ·萼などがつく。
花柄(カヘイ):花序を支える茎。
おしべ:やくを持っていて花粉を出す役割を持っている。
めしべ:柱頭、花柱、子房からできている。受粉して種子を作る。
All Rights Reserved, Y. Krish Hiwatari
References;
[1] Wikipedia
[2] Observation reference-book of wild flowers
野の花·山の花 観察図鑑; Publisher 「主婦の友社」
[3] Wild plants in all seasons ( 四季の山野草; http://www.ootk.net/shiki/ )